新幹線に乗った時のエピソード

今から10年以上前の4月、私は新幹線に緊張した面持ちで乗っていました

今から10年以上前の4月、私は新幹線に緊張した面持ちで乗っていました。

これから通う関西の大学に向かう為です。
実家から通える所に、どうしても行きたかった大学があったのですがそこは不合格となってしまい、すべり止めの関西の大学へやむを得ず入学することになったのです。
「どうして、落ちてしまったのだろう。しかも、こんな遠い大学しか受からなかったなんて、最悪」。大好きな家族と離れ離れの生活が始まるということもあって、私は新幹線に乗っている間中、暗い気持ちで押し潰されそうになっていました。

名古屋駅を過ぎた頃でしょうか。そんな私を見かねて、母が私の手を握って言いました。
「縁を大切にしなさい。必要なものは引きあうのよ。これから行く大学は、あなたにとって良い出会いなるに決まっているわ。信じて、笑顔でスタートを切りなさい」。その言葉を聞いた途端、私は何とも言えない気持ちになって、泣いてしまいました。

堪えていた涙が出るだけ出てしまうと、不思議なことに、大阪駅に着く頃には明るい希望が湧いてきたのです。
本当に、素敵なことが待っているような気分になりました。
そして、母のその言葉のお蔭で、入学式には心からのすっきりした笑顔で臨めました。

自分の娘もその大学に入学させたいと思うほど素晴らしい大学で、私にとっては充実した学生生活を送れたかけがえのない場所となったのです。
今でも、東海道新幹線に乗ると、その時のことを思い出して、感謝と懐古の念が湧いてくる私なのでした。

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